ニッティー・グリッティー・ダート・バンド(The Nitty Gritty DirtBand)(略称NGDB)は1966年にカリフォルニア州ロング・ビーチで結成されたルーツ・ロックバンド。音楽スタイルはロックからカントリー・ミュージックまで幅が広い。
1969年から79年までの主なメンバーはボーカル・ギターのジェフ・ハンナ、ドラム・ハーモニカのジミー・ファッデン、マルチ・プレイヤーのジョン・マッキューエン、ボーカル・ギターのジム・イボットソン、ベースのレス・トンプソンらで、多くのミュージシャンが出入りした。
彼らのルーツの一つであるカントリー・ミュージックへの憧憬は、カントリー界の大御所(Mother Maybelle Carter, Earl Scruggs, Roy Acuff, Doc Watson, Merle TravisJimmy Martin等参加) をゲストに迎えたアルバム1972年発表の「永遠の絆(Will the Circle be Unbroken)」として実現した。
1989年には『永遠の絆II(Will theCircle Be Unbroken: Volume Two)』を発表しゴールド・ディスクを獲得し2つの部門でグラミー賞を受賞した。
2002年には『永遠の絆III(Will theCircle Be Unbroken: Volume Three』)を発表している。
「Resign Yourself to Me」。「Stars & Stripes Forever」1974年収録。
シンガー・ソングライター、ケイシー・ケリー(Casey Kelly)が1972年に発表したファースト・アルバム内の曲のカバー。アルバムはジャクソン・ブラウンの第1作とプロデューサー、エンジニア、レコーディング場所、参加ミュージシャンまで共通していた。ケリーの方がカントリーとスワンプ的カラーが強く南部色が濃いが、リリカルなアコースティック・バラードの味わいは共通している。
NGDB版のリードボーカルはジミー・ファッデン、スライド・ギターはジェフ・ハンナ、ギターはジョン・マッキューエン、フィドルはゲスト参加のヴァッサー・クレメンツ。
「Rocky Top」。「Dirt, Silver and Gold」。1976年収録。
「Rocky Top」はカントリーソングで、エヴァリー・ブラザーズへの楽曲提供で知られるフェリス・アンド・ボードロー・ブライアント夫妻の1967年の作品。オズボーン・ブラザーズが1968年にヒットさせ、のちにテネシー州の州歌の一つに選定された。
「Honky Tonkin」。以下は1972年の「Will the Circle be Unbroken」収録。
Hank Williamsの作品(1948年)をカバー。
Fadden-Lead Vocal, Hanna-Guitar, Blakeノーマン・ブレイク-Dobro, Clementsヴァッサー・クレメンツ-LeadGuitar and Fiddle, Thompson-Mandolin, Huskey-Bass, Ibbotson-Drums。
「You Are My Flower」。カーターファミリーの作品(1939年)。レスター・フラットとアール・スクラッグス版のカバー。
McEuenジョン・マッキューエン-Banjo,Earl Scruggs-Guitar, Blake-Dobro, Fadden-Autoharp, Ibbotson-Snare, Huskey-Bass,Randy Scruggs-Guitar; Hanna, Thompson, Randy Scruggs-Background vocals。
「Togary Mountain」。Walter H. McKuenの作品。
バンジョーはジョン・マッキューエン、ドブロはノーマン・ブレイク、フィドルはヴァッサー・クレメンツ。
McEuen-Banjo, Ibbotson-Guitar,Thompson-Mandolin, Blake-Dobro, Clements-Fiddle, Huskey-Bass
「Soldier's Joy 」。スコットランドの伝統的フィドル・ダンス曲がもとになっている。
南北戦争時代の兵士の楽しみは酒とモルフィネであった。
バンジョーは大御所アール・スクラッグスとジョン・マッキューエン。
「Foggy Mountain Breakdown 」。レスター・フラットとアール・スクラッグスの1949年の作品。
バンジョーはジョン・マッキューエン、フィドルはバイロン・バーライン。