マーシャル・タッカー・バンドThe Marshall Tucker Bandは、サウスカロライナ州スパータンバーグで1972年に結成されたサザン・ロックバンド。
ロックを基本に、カントリー、ブルース、R&B、ジャズなどアメリカンミュージックのすべての要素を取り込んだサウンドである。
オリジナルメンバーは、リードギターでほとんどの曲の作詞作曲をしたトイ・コールドウェルToyCaldwell、ベースで弟のトミー・コールドウェルTommy Caldwell、リズムギターで曲も書いたジョージ・マッコークルGeorge McCorkle、フルート・サックスでこのバンドの味付けをしたジェリー・ユーバンクスJerry Eubanks、ドラムでジャズ畑のポール・リドルPaulRiddle、ボーカルのダグ・グレイDoug Gray。
ゆったりしたカントリーフレイバーあふれる大陸的な曲もあれば、タイトなリズムにあふれるハードなギターソロもある、ジャムセッションみたいな曲もあるという幅広いサウンドだ。ダグ・グレイの深みのある伸びやかな歌声はほかのバンドにはない印象を与えている。ユーバンクスのフルート・サックスもいい味付けになっている。
1973年4月のデビューアルバム「The Marshall Tucker Band」収録の2曲。
「Take the Highway」。作詞・作曲トイ・コールドウェル。
ライブの定番曲。2007年ごろyoutubeで見て衝撃を受けた。
「Can't You See」。作詞・作曲トイ・コールドウェル。
今でも一番人気のある代表曲。ライブの定番。トイ・コールドウェルのリードボーカルは荒々しく魂がこもっているとみられている。メロディーは平板。アルバム「Searchin' for a Rainbow」に収録された1974年のライブなど多くのライブバージョンがある。ウェイロン・ジェニング(1976年)、オールマンやアラバマなどのカバーも多いクラシックとなっている。
2006年のDVD(1981年のライブ収録)の増渕英紀氏のライナーノート。