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Channel: いちご畑よ永遠に
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ローリング・ストーンズの名曲 その5 「ギミー・シェルター」「ブラウン・シュガー」「悲しみのアンジー」 「ビースト・オブ・バーデン」「スタート・ミー・アップ」「アンダー・カバー・オブ・ザ・      

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1990年代以降は洋楽もローリング・ストーンズも聴くことは少なくなったので、200645日、ナゴヤドームでのストーンズ公演鑑賞を前に、セトリ予想などをネットで見ながら、当時ベスト・アルバムとしては最新の「フォーティ・リックスForty Licks」(2002年)をレンタルして聴いた。
以後はyoutubeで聴いてみて、下記の6曲が名曲だと思った。
とくに、「ギミー・シェルター」(1969年)は、ストーンズの最高傑作だと思う。
「ダイスをころがせ(1972)や「イッツ・オンリー・ロックン・ロール(1974)はライブの定番曲だが、曲にめりはりや華がない。
 
「ギミー・シェルターGimme Shelter」(1969年)。
1969年のアルバム『レット・イット・ブリード』収録曲。イギリスやアメリカではシングル・カットされなかったが、日本では映画『ギミー・シェルター』の公開に伴い、1971年に独自にシングルカットされた。
サザン・ロック風、スワンプ・ロック風であるが、ストーンズ独自の雰囲気の曲としかいいようがない。
歌詞はベトナム戦争から影響を受けた内容となっている。しかし、実際にはリチャーズがロンドンで遭遇した突然の豪雨に逃げ惑う人々をみたことが基になった。
ゲスト参加の女性シンガー、メリー・クレイトンとのデュエットはスワンプロックの男女デュオ、デラニー&ボニーを参考にしたという。
1989年のツアーからリサ・フィッシャーがコンサートのサポートメンバーに加わってからは、ジャガーとフィッシャーのデュエットで披露されるのが通例となっている。
ライブ初演となったアメリカ・オルタモント公演での、暴走族の警備担当ヘルス・エンゼルスによる黒人青年刺殺事件はオルタモントの悲劇とよばれ、ウッドストックの幻想を打ち消すきっかけとなったことで知られる。
 
1969年ごろに聴いたオリジナルは430秒だが、1990年ごろからライブは6分ほどに長くなり、内容も、随分バージョンアップした。導入部のキースのギターワークはスリリングで緊張感があり、一幕のドラマの幕開けを予感させる。力強い女性ボーカルに声の持つ情動性を感じる。
現在の雰囲気はオペラかミュージカルのようで、スケールの大きい音楽空間を感じさせ、芸術の域に達している。
ほかのストーンズの曲では味わえないグルーブ感と華やかさは、この曲が最高傑作と思わせる。
 
「ブラウン・シュガーBrown Sugar」(1971年)。
ブラウン・シュガーとは、ヘロインや黒人女性器の隠語らしい。ニューオーリンズでのかつての奴隷売買をテーマにした歌。
キースのオープンチューニングした5弦ギターによるスタイルが最初に完成した曲。独特なコードワークによるキャッチーなリフがドラムとベースを引っ張るスタイルが特徴。
ハード・ロックが大きく躍進していたころの曲であるがギター・ソロはなく、代わりにボビー・キーズのサックスによるソロ・パートが演奏されている。
ベーシック・トラックの録音はアメリカのマッスル・ショールズ・スタジオ。
 
「悲しみのアンジーAngie」(1973年)。
キース・リチャーズとミック・テイラーはアコースティック・ギターを演奏しており、ニッキー・ホプキンスがピアノを担当。ストリングス・アレンジはニッキー・ハリスンによる。
 
「ビースト・オブ・バーデンBeast of Burden」(1978年)。
荷物運搬係になりたくないと、男が女に語る歌のようだが、麻薬事件からスタジオ作業に戻ったキースが重荷になっていた自分のことを歌った歌ともいう。
 
「スタート・ミー・アップStart Me Up」(1981年)。
80年代のストーンズを代表する曲。
 
「アンダー・カバー・オブ・ザ・ナイトUndercover of the Night」(1983年)。
ヒップホップの要素を取り入れたダンサブルなナンバー。
南米の不安定な政治状況とテロリズムを歌った歌詞とスリリングなサウンドが心地よい。

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