双子姉妹の歌 Chanson Des Jumelles は映画「ロシュフォールの恋人たち」Les Demoiselles de Rochefortの挿入歌。
映画『ロシュフォールの恋人たち』Les Demoiselles deRochefortはカトリーヌ・ドヌーヴ(1943年~)と姉のフランソワーズ・ドルレアック(1942年~1967年6月26日)が主演したフランスのミュージカル映画で、監督はジャック・ドゥミ。フランスでは1967年3月、日本では1967年8月8日に公開された。
双子姉妹を演じたのはカトリーヌ・ドヌーブCatherine Deneuve とフランソワーズ・ドルレアック Françoise Dorléac の実の姉妹。ドルレアックが1才上の姉。ドヌーブは母の旧姓。
すでに、カトリーヌ・ドヌーヴはミュージカル映画『シェルブールの雨傘』(1963年)のヒットにより有名になっていた。ラジオのヒットチャート番組で数週間は上位だったことは記憶している。フィリップスから発売されていた。曲紹介で、姉の方は交通事故で最近死んだといっていたので、1967年8月あたりのヒットだと思う。文化放送のランキングには出ていないが、ラジオの聴取層は地方やキー局で違いがあった。
その時から、忘れられない名曲だ。ジェットコースターのように上にいったり下に降りたり、目まぐるしいメロディー。会話の部分のフランス語の響きも曲の一部に入り快感だった。うきうきするような、ミシェル・ルグランのジャズ。ボーカルと合わせているような、勝手に演奏しているようなところも面白い。
バップ時代のジャズ・トランペットのソロをメロディーに置き換えたような曲といえる。いわゆるスキャットの典型。
NHKの衛星放送で、2000年ごろ映画「ロシュフォールの恋人たち」を放送した時に録画し、カセットテープにダビングして聞いていた。2年ほど前にも放送していた。
ミュージカル映画としても、やはり傑作だと思う。色彩も音楽もカラフルで、フランスらしい感性がある。
ひょっとして、カトリーヌ・ドヌーヴが本当に歌っているのかと、疑問を感じたら、やはり吹き替えで、ジャズ畑のスウィングル・シンガーズが歌ったということだった。リードソプラノのクリスチャンヌはミシェル・ルグランの実姉らしい。スキャットで歌うバッハが有名らしい。この感覚が生かされているのだなあと納得できる。
ミシェル・ルグランMichel Legrand(1932年~2019年1月26日)は、フランスの作曲家、ジャズ・ピアニストで多くの映画音楽を作った。『シェルブールの雨傘』、『ロシュフォールの恋人たち』がキャリア初期として有名。彼の作品として知らずに聴いている曲も多そうだ。
2007年7月21日付け記事に追加