政府宮殿。ウランバートル。
2014年7月5日(土)。モンゴル国立博物館を出たのは16時45分頃で、南東に歩いてすぐの政府宮殿とスフバートル広場へ向かった。政府宮殿正面玄関の中央にはチンギス・ハーン像が鎮座し、左右にはモンゴルの騎馬武者像が置かれている。
政府宮殿。新婚カップルの記念撮影の場所になっていた。
政府宮殿からスフバートル広場を眺める。中央にはスフバートル像が置かれている。近代的なビル群が並び、背後には山がそびえている。
政府宮殿。17時になり、警備兵が玄関階段部以上への立ち入りを制限した。
スフバートル広場。スフバートル像の周りに佇む人も多い。
スフバートル広場と政府宮殿。横断歩道が少ないので道路を適当に渡る人も多い。南北方向への交通量は多くない。
ロシア・モンゴル友好のポスター。エンフタイヴァン(平和)大通り。1939年はノモンハン事件の起きた年で、モンゴルではハルハ川戦争とよばれている。
モンゴル軍にとっても、侵略者を撃退した最初の戦争として位置づけされており、建国神話的な扱いを受けている。
もっとも、街中を歩いた限り、ロシア人は見かけないし、ロシアの経済的影響も感じられない。現代日本へは友好的な感じであることは言うまでもない。
ノモンハン事件75周年を記念してのポスターというだけのことであろうと思うが。
トロリーバス。平和大通りのバス停。古くて人気がないというが、他の普通のバスの車内も同じようなものだった。韓国製のバスが多いのは陸続きのせいなのだろうか。
ノミンデパートで食材を購入し、ゴールデンゴビ・ゲストハウスへ帰った。
ナサン・ゲストハウスから西のバガ・トイロー通りを眺める。
7月6日(日)。
9時頃ナサン・ゲストハウスへ行き、ナサンさんにハラホリンとダダルへの車を手配してもらい、安心した。
ハラホリンへは本日の12時に出発することにして、それまで二つの博物館を見学するため町へ出た。
チョイジンラマ寺院博物館。チベット仏教寺院の伽藍が残っており、ツァム(仮面舞踊)の仮面が豊富に残っている。南へ歩き過ぎて、寺院の西を南から北へ歩いたが、開館している様子はなかった。
「歩き方」には夏期無休とあるが、実際は日・月休みで9時~17時30分であった。
チョイジンラマ寺院博物館。北面から。現代的なビル群の中に異様な雰囲気で存在している。
ツァム公演の告知。チョイジンラマ寺院博物館。入口は敷地中央の東西にある。東入口の扉にツァム公演の告知が貼ってあった。ナイト・ミュージアムという公演名で2万5千
Tgと低料金。21時から24時までで、歌や馬頭琴、ジャズまである。7月4日とは、私がウランバートルへ着いた当日の夜だが、全く知らなかった。ゲストハウスの掲示板にでも書いてあれば、行ったかもしれない。モンゴルのゲストハウスはイベント案内に熱心ではない。
東のオリンピック通り沿いにある政治粛清祈念博物館へ。
政治粛清祈念博物館。1930年代に行われた政治的粛清とチベット仏教界への弾圧を示す資料を展示した博物館。
1921年にモンゴル人民政府がソ連および極東共和国の軍事的援助を得て設立された。1924年11月に国号はモンゴル人民共和国となる。一方、同年5月の中ソ大綱協定において、外モンゴルに対する中華民国の主権が承認され、ソ連は外交上矛盾した姿勢を示している。中央アジア地域がソヴィエト連邦に参加したのは、旧ロシア帝国属領であったためだが、外モンゴルは中国の宗主権が及んでいたことをソ連も認めており、過渡的状況が続いた。
しかし、1927年の蒋介石による反共クーデターにより、コミンテルンの方針が転換し、モンゴル国内では極左路線が採用され、急激な社会主義的改造が強行されていき、旧王公勢力、仏教界に対する財産没収、牧民の強制集団化が始まった。同時に「モンゴルのスターリン」とよばれたチョイバルサンが独裁者としての地位を固めた。
1935年首相兼外相であったゲンデンはスターリンに呼びつけられ、翌36年に解任された。ゲンデンはその年に処刑されたといわれ、粛清された政治家は4万人とされる。
見学者が少ないせいか、入口を入っても受付はなく、しばらくして男性が奥から出てきた。入館料2500Tgのみ払って、写真代5000Tgを払わなかったので、内部はこっそり撮影するしかなかった。英語の解説は少ない。
政治粛清祈念博物館。展示。
政治粛清祈念博物館。展示。粛清された政府要職者の説明が多くあり、英文が付けられているものもある。
1895年生まれのウルジット・バドラーは1924年にモンゴル人民革命党に入党、25年まで財務大臣、党中央委員の部長、書記、32~34年厚生大臣。1937年に政治犯として処刑され、1963年に名誉回復。政治粛清祈念博物館。チベット仏教弾圧コーナー。
2003年発掘。600体以上の人骨、木製カップ、ソヴィエトの印が付いた金属製カップ、ラマ僧衣などが出土した。政治粛清祈念博物館。チベット仏教弾圧コーナー。
最後に、復元されたゲンデン首相の執務室を見学して退館した。
ハラホリンツアーへ持参する飲食物を購入するために、ノミンデパートへ向かった。
ノミンデパート。1階のスーパーは品揃えは満足できるレベル。インスタントラーメンやスパゲッティもある。パンコーナーの巻き寿司があり、3回ほど購入したが、旅行後半数日に買おうとしたがなかったので、不定期の仕入れのようだ。
ノミンデパート南の街路。サーカス場方向。歩く人は多い。
12時に近づいたので、ナサン・ゲストハウスへ戻る。