モンテ・アルバンは、オアハカ市街の西方10km、盆地の「底面」からの比高差400mにある山の頂上を平らにして築かれたサポテカ文化の中心をなす祭祀センターである。紀元前500年頃から紀元850年頃まで繁栄した。メソアメリカ文明を考える上で非常に重要な考古遺跡である。
オアハカ文化博物館からソカロを経て、ベニート・フアレス市場で露天のフルーツ盛りを食べ、チョコレート店街を覗いていたため、モンテ・アルバン行きのミニバスの発車所があるリベラホテルへ着いたのが13時30分過ぎになった。受付の女性は13時30分のバスに間に合うように、連絡したが無理だった。次は14時30分の便となる。いったんホテルを出て、通りを戻ると、もう一つのミニバス会社の客引きから勧誘を受けた。通りの反対側にある事務所へ行ったが、発車時刻も同じだし、雰囲気も悪いので、リベラホテルへ戻り、往復50ペソの乗車券を購入して、ロビーで待った。
14時30分のミニバスに乗り、山頂へ至る坂道を登り、終点へ30分弱で到着。乗客は2人ほど。自家用車で来る人が多い。途中でオート三輪のミニタク数両を見る。
バス停から数分ほど歩いて、遺跡入口の受付へ到着。まず、併設の博物館から見学。館内にはカフェがあり、オアハカ盆地を見下ろす景観が垣間見られた。
この骨壺は214号墳墓の副葬品で内部には遺骨と樹脂が残っていた。焼いた鳥の頭蓋骨が横にあった。その他の副葬品にはミニチュアの容器、香炉、赤く彩色された二つの頭蓋骨など。考古学的な特徴からモンテアルバンⅢA期(300~600年頃)のものと推定されている。
モンテアルバンは先スペイン時代のメソアメリカで唯一の頭蓋骨開頭術のセンターであった。その例は20以上のⅢB~Ⅳ期の墓地で発見されている。
歯の欠損手術も20歳から25歳の間の青年層で見られる。同様に歯への貴石の嵌め込みも行われた。
人骨からは、外科手術の痕跡も見られる。平均身長は男性が1.60~1.65m、女性が1.55~1.60mと推定されている。
ⅢBからⅣ期の初めなると、指揮棒を持って座る指導者の像(MA-SP-1)が長文の文章とともに刻まれた。全文は解読されていないが、日付とともに戦闘やその場所が表されていると思われる。一方では、腕を縛られた捕虜も描かれている。
いくつかの石碑は南基壇の隅石として再利用された。
30分ほど見学して、遺跡へ向かった。