国立トルヒーヨ大学博物館。トルヒーヨ。
2015年6月15日(月)。
太陽のワカ・月のワカの見学を終え、コンビでトルヒーヨ市街に帰ってきた。歩き方の地図を見ながら碁盤目状の市街地を国立トルヒーヨ大学博物館へ向かい、簡単に辿り着いた。外観は博物館らしく見えない。
リーフレットによると、元は17世紀に建設された邸宅で、最後は銀行の所有となり、1995年にペルー政府が借用し博物館としての使用権をトルヒーヨ大学に与えたという。
考古学・人類学・歴史学博物館が正式名称で、ペルー北部の歴史資料を展示している。内容は少々古いと思える。
形成期早期の神殿。
エル・アスペロ。BC2600年。中央海岸スーペ谷。偶像の神殿。石を芯にした泥壁で造られた部屋状構造物が、いったん埋められ、その上に新たな部屋が造られるという更新過程が認められる。
頂上の壁龕とベンチを設けた中央の部屋には奉納用の穴が一つ開けられ、そこに13体もの焼いていない男女の土偶が埋められていた。
サリーナス・デ・チャオ。BC1700年。
クピスニケ文化の土器。BC1500~BC500年。
鐙形土器を主体とした土器様式で、北海岸地方で開花した。
ワカ・デ・ロス・レイエス。
トルヒーヨが所在するモチェ谷の中流域にある神殿遺跡で、クピスニケ文化の代表的祭祀センターとされる。Uの字に配置された基壇と方形の広場の組合せからなり、通算7回程度の改修や更新のプロセスを経て、最終的には東西160m、南北130mの大きさを有するようになった。
建物にはレリーフが飾られ、牙を剥きだした巨大なジャガー的動物の顔や、猛禽類の足にヘビのベルトを締めて立つ人間像が描かれている。
基壇の種類。
ワカ・デ・ロス・レイエス。セチン・アルト。縦列的な配置。チャビン・デ・ワンタル。ワカ・ルチア。プルレン。クントゥル・ワシ。
サリナール文化の土器。
形成期末期。クピスニケ文化とモチェ文化の中間期。
ガジナソ文化の土器。
BC50~AD300年。壺の頸部に人面を配した象形壺など。サリナール文化に続く文化で、モチェ文化の時代にも継続していたと、島田泉は述べている。
神話的表現の壁画。
左側の半人半獣像は、モチェ文化の最高神アイ・アパエク。右側は首に縄を巻かれて連行される生贄と戦士。
モチェ文化の土器。
モチェ王国の首都。太陽のワカ、月のワカ。
モチェ文化の鐙形土器の変遷。
古いタイプにはクピスニケ文化、サリナール文化、ガジナソ文化の影響がみられる。
モチェ文化の鐙形土器。
人面土器。