2016年11月30日(水)。
国立台湾史前文化博物館。台東市。
3500年前から2000年前の新石器時代後期の文化。花蓮県から台東県にいたる海岸山脈東側の山麓・海岸台地に分布する。
単石（メンヒル）、岩棺、石壁、石輪などの巨大石造物が代表的な遺物で、巨石文化と称される。花東縦谷にも文化的影響を及ぼし、卑南文化と混合している。
台東県成功鎮の麒麟遺跡を代表的な遺跡とし、都蘭遺跡、長光遺跡、白桑安遺跡、麻竹嶺遺跡などがある。
2人の人物が中央の石棺の縁を壊している。他の者は儀式用の陶器や供え物を持ち込む。別の者は
切断したばかりの人頭を陶罐で覆っている。祭祀に従う者たちは南側から入り、北面する。
祭祀場は埋葬の儀式のみに使用されたと考えられている。
長光遺跡の祭祀場において、ていねいに打ち砕かれ、破砕された陶器に覆われた複数の人頭が発見された。人頭は副葬品とともに出土しており、祭祀のための供え物と考えられる。
遺跡の遺物には、北方の花崗山文化から紅色彩絵の陶罐と玉器、南方の富山文化から磨製尖器、磨製石錛（せきほん）、麒麟文化の双把圏足陶罐などが見られる。
大きな岩に棺が掘り込まれている。低部に排水用の孔が開けられている。長さ177㎝、幅45㎝から60㎝と人体が入る大きさであるが、人骨や副葬品は発見されていないので、棺であるかは正確には断定されていない。
半身人像。造形高6.5cm，3cm，厚1.5cm~2.5cm，重量36.4g。