オーストリア ザルツブルク近郊ハライン 古代ケルト文化の旅 ケルト博物館 デュルンベルク ケルト村

ザルツブルク近郊ハライン。ケルト博物館。2012年6月14日（木）午前。改装中のザルツブルク駅から電車でハラインへ向かった。20分ほどで着いたハライン駅は小さい駅だが、駅内に小さいながら観光案内所がある。地図を貰い、ケルト博物館の場所を尋ねて、徒歩で西へ向かった。中州のあるザルツァッハ川を渡り、右折すると川に面して博物館があった。
3階建てに改築したてで、エレベーターもある。受付の女性が撮影禁止と言ったので、写真は撮れなかった。展示の後半にようやく、ザルツブルクのカロリーノ・アウグステム博物館旧蔵のケルトの美術品が多数展示されているいくつかの部屋を見学できた。ケルトの至宝とされる有名なフラゴン型のワイン容器は部屋の中央に鎮座していた。同様に近くのデュルンベルクから出土したケルトの美術品多数が展示されている。
デュルンベルク岩塩坑に隣接してケルト村があるので、受付の女性に尋ねると、駅に戻らずとも、近くにバス停があると教えられ、バス停で20分ほど待つと、デュルンベルク岩塩坑を通るバスが来た。山道を登り。10分ほどで岩塩坑のバス停に到着。

デュルンベルク岩塩坑。入口。奥に岩塩坑へ入る建物がある。車で来る人がほとんどで、バスで来る人は少ない。
デュルンベルク岩塩坑はBC500年頃に採掘がはじまり、一旦下火になったが、1185年から再び採掘され、ザルツブルクを繁栄させた。

ハライン西郊の鳥瞰図。デュルンベルク岩塩坑は山岳地帯とハラインの町の中間の丘陵地帯にある。
バス道路は山の先に通じていて、スポーツカータイプの車が登っていく姿も見られた。

ケルト村KELTENDORF。入口。岩塩坑の入口建物の横を通り過ぎると、入口に着く。入場はフリー。遠足の児童が来ていた。

ケルト村案内図。住居、家畜小屋、作業場、王墓など。

ケルト村。眼下にはハライン付近の平原が見える。

ケルト村。

ケルト村。ケルト文化を紹介する建物があり、レクチャールームとなっている。ケルトの至宝とされる有名なフラゴン型のワイン容器の複製品もある。ただし、出来はよくない。注ぎ口が鳥のクチバシ状になった細口タイプの容器をフラゴン型という。

ケルト村。ワイン容器把手部の細部。怪物がヒトの頭を飲み込もうとしている。

ケルト村。ケルト時代の採塩道具。

ケルト村。ケルト時代の想像図。付近にはラムサウ渓谷があり、労働者と商人による集落が営まれた。低地では洪水に備えた壁で囲んだ。高地には侵入者に対して防御できる門を備えた砦のような区画が置かれた。

ケルト村。ケルト時代の想像図。ケルトでは儀式として祭りが開かれ、宴会、競技、音楽、レースなどが行われた。それを示す土器が大量に出土している。

ケルト村。ケルト時代の想像図。チャリオット（二頭立て戦車）によるレース競技。ケルトのコインや容器の図柄に描かれている。また、同時代の歴史家も記録している。BC195年、ローマ人はセンティウムの戦いで1000騎のケルト戦車を初めて目にした。

ケルト村。ケルト時代の想像図。デュルンベルクは傾斜地のため住居には適していなかったが、墓域としては好まれた。墳丘は粘土と土で盛り上げており、石積みで補強されている塚もある。遺体は火葬または土葬であった。墳墓はBC600年からAD1世紀頃までが確認されている。

ケルト村。王侯の墓の模型。木製の二輪戦車に男性が仰向けに寝かされている。男性は薄緑色の上着と臙脂色のズボンを履いている。BC400～350年のラ・テーヌ期のものとされる。

ケルト村。墳丘。

ケルト村。人面のポールが立っている。
1時間近く見学して、バス停に戻った。バスでハライン駅に戻り、駅のバス停からザルツブルク行きのバスで帰った。

ザッハートルテ。ザッハー・ザルツブルクホテル。1994年に来たときは、全円のザッハートルテ3個を自宅まで別送品で届けてもらった。今回は、ハラインからの帰りに、ザッハーホテルに寄って、食べた。

ブリストルホテルからの眺め。丘陵が迫っている。
ノルトゼーで軽食をテイクアウトして夕食とした。翌日は鉄道でストラスブールへ向かった。