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イヤル族カラパイ社(嘉楽社)住居。九族文化村。日月潭。
2017年10月6日(金)。
新竹県尖石郷竹東。山岳地帯尾根の南部標高約360mの地点にある。戸数36戸、人口149人。6~7戸ずつ数か所に分散居住していた。原住地は大覇尖山と伝え、しだいに平地へ移住し、1880年ごろ現在地に移住した。
カラパイ社頭目トッケイ・ナイバンの住屋。
近くには穀倉兼用の農作業小屋がある。1880年頃の建築。
案内板。
タイヤル族建築西北部様式の典型例である。竹造竹壁と複室の平面プランを採用している。低地地帯にあり、漢族とサイシャット族の建築様式の影響を受けており、標準的なタイヤル族建築とは異なる。
この地方は漢族部落に近接し、その影響を受けて居室と炊事場を区別して2室とし、寝台に障壁を作っている。
平入で入口は居室の中央にあり、炊事場に裏口が設けられている。
カラパイ社頭目トッケイ・ナイバンの住屋。居室。
居室の中央に広い土間を設け、正面に机を置いて大麻を祀り、両側に大きな寝台を造り、障壁によって区画している。この配置は中央に正庁を設け、両側に房間を配置する漢族の影響があり、原住民住居が漢族住居へ移行する過程と見ることができる。
カラパイ社頭目トッケイ・ナイバンの住屋。居室。寝台。
カラパイ社頭目トッケイ・ナイバンの住屋。居室。内開き板戸。
カラパイ社頭目トッケイ・ナイバンの住屋。炊事場。
竈および流し場などが設けられている。竈の上には棚があり、在来の炉もわずかに残り、その上に吊り棚も残る。
カラパイ社頭目トッケイ・ナイバンの住屋。炊事場。寝台。
カラパイ社頭目トッケイ・ナイバンの住屋。物置。
カラパイ社頭目トッケイ・ナイバンの住屋。物置。案内板。
千々岩助太郎は1942年に現地調査している。
カラパイ社頭目トッケイ・ナイバンの住屋。(千々岩1960)。
住屋に付属して、物置、牛舎、鶏舎、薪小屋がある。いずれも竹造りで屋根は片流れである。牛舎には便所を付属している。
カラパイ社頭目トッケイ・ナイバンの住屋。側面。(千々岩1960)。
カラパイ社頭目トッケイ・ナイバンの住屋。内部。(千々岩1960)。
カラパイ社頭目トッケイ・ナイバンの住屋。平面図。(千々岩1960)。
カラパイ社頭目トッケイ・ナイバンの住屋。断面図。(千々岩1960)。
カラパイ社頭目トッケイ・ナイバンの住屋。物置。(千々岩1960)。