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台湾 九族文化村 サイシャット族 東河社(ワロ社)住居 十八児社(シパジイ社)住居 矮人祭 

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サイシャット族東河社(ワロ社)住居。九族文化村。日月潭。
2017106日(金)。
サイシャット族(賽夏族)は人口5400人、総人口中の約1.3%で台湾原住民族でも少数の民族。台湾の北西部の山地、新竹県と苗栗県の境界にまたがって居住している。タイヤルや客家と隣接して北サイシャット(新竹県の霧峰郷)と南サイシャット(苗栗県の南庄郷と獅潭郷)に方言が大きくわかれる。
父系社会で地域とトーテム氏族が社会組織の基本構成単位となっている。また動物、植物または自然現象を氏族の名称と名前にしている。
 
山岳地帯の平地に接した地域に居住すし、山地側はタイヤル族、平地側は漢族から圧力を受け、性質は因循姑息、覇気に乏しいと千々岩は評している。生活様式も平地側は漢族化、山地側はタイヤルと近い。
 
東河社(ワロ社)は現在の苗栗県南庄郷にあり、中港渓上流大東河右岸、標高450mの地点に所在する。戸数21戸、人口88人。原住地は大覇尖山と称し、1870年ごろ現在地に移住した。南サイシャットに属する。
 
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サイシャット族東河社(ワロ社)住居。説明板。
住居の平面プランは、漢族の影響を受けて居間・寝室・炊事場の23室のものが多い。寝台は障壁で覆われて寝室状に区画されているものもある。
炊事場には漢族式の竈を設けている。
柱は丸太だが、屋根や壁などは竹を用いている。
入口から見ると、縦列式の部屋配置である。
 
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サイシャット族東河社(ワロ社)住居。入口と居間。入口側寝台。
 
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サイシャット族東河社(ワロ社)住居。入口側寝台周辺。
 
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サイシャット族東河社(ワロ社)住居。入口側寝台。
丸太の束および根太を用い、竹で床を張って造る。腰掛けとしても用いられた。
 
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サイシャット族東河社(ワロ社)住居。居間。
 
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サイシャット族東河社(ワロ社)住居。突き上げ窓。
 
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サイシャット族東河社(ワロ社)住居。炊事場側寝台。
障壁により寝室化している。
 
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サイシャット族東河社(ワロ社)住居。炊事場。
 
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ワロ社住居。室内。(千々岩
1960)。
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サイシャット族十八児社(シパジイ社)住居。
北サイシャットの十八児社(シパジイ社)は、新竹県五峰郷の五峰の北、上坪渓左岸、五指山に東、標高約420mの地点に所在していた。サイシャット族の戸数14戸、人口71人。タイヤル族と雑居していた。
 
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説明板。
南サイシャットは17世紀から流入を始めた客家集落に囲まれて、客家の影響を受けたが、北サイシャットはタイヤル族の影響を受けた。
北サイシャットは一廰二房横列式で居間を中心に左右に寝室と炊事場を配置する形式、南サイシャットは前室が居間、後室が炊事場という縦列式の形式である。
十八児社(シパジイ社)は北サイシャットに属し、横列式の配置である。
建築材料は竹材が多く、タイヤル族西北部とほぼ同様である。
 
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サイシャット族十八児社(シパジイ社)住居。居間。
 
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サイシャット族十八児社(シパジイ社)住居。居間。
 
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サイシャット族十八児社(シパジイ社)住居。炊事場。
 
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サイシャット族十八児社(シパジイ社)住居。炊事場。

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シパジイ社。(千々岩
1960)。
 

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シパジイ社住居。室内。(千々岩
1960)。 

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サイシャット族の矮人祭(パス・タアイ)。
パスタアイは、サイシャットに米の耕作や歌と踊りを教えたタアイと呼ばれる小人たちとの交流の伝説にもとづいている。
 
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説明板。
かつてここには身長90センチに満たないタアイという小人が住んでおり、サイシャット族に農耕技術・歌・踊りを教えてくれたので、サイシャット族は毎回村の踊りに小人たちを招待していた。しかし、サイシャット族の女性たちの多くを妊娠させて、怒ったサイシャット族はタアイが樹上で休息する習性を利用して、大樹もろとも一族を谷底に落とし溺れ死なせた。数人は生き残り、凶作や不幸の呪いを叫んで逃げていった。
その後、凶作が続いたことから、小人たちの霊を鎮めるために、慰霊祭を催すようになったといい、小人を祀り、懺悔して見送るというのがこのバスタアイ(矮靈祭)の目的である。
 
参加する人々は3日間夕方から朝まで踊り続け、1日目は迎霊、2日目は娯霊、3日目は送霊の日となる。パスタアイは北と南にわかれて2年に1回、6日間にわたってほぼ同じ過程でおこなわれ、10年に1回は大祭が催される。
 
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サイシャット族の矮霊祭(パス・タアイ)。
月光旗。舞踊の象徴となり、氏族ごとに異なる。
神鞭。南サイシャットの男が用い、好天と邪気のための法具となる。
 
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セデック族のアーチェリー場。
1回100元。和弓とは違い、アーチェリーのように手前に引くだけ。なかなか当たらなかった。
 
九族広場で1130分から公演があるので、山の斜面上側にある会場へ急いだ。

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