Quantcast
Channel: いちご畑よ永遠に
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1170

兵庫県香美町 かつらの千年水 

$
0
0
イメージ 1
かつらの千年水。平成の名水百選。香美町村岡区和池。平成26年5月31日(土)。氷ノ山登山後、ハチ北温泉湯治の郷で入浴。温泉街の狭い道を北上し、平成の名水百選「かつらの千年水」へ向かった。但馬高原植物園近くの道路脇に自動販売機コーナーが建てられ、20リットル100円でかつらの千年水が販売されている。
すぐ北西に樹齢千年の和池の大カツラがあり、根元から大量の水が湧き出すように見えることから名付けられた。
かつらの千年水。1日に約5千トンの水が、こんこんと湧き出て、水温は年間を通じて約10度。色、透明度、におい、味などどれをとっても優れた名水である。
 
イメージ 2
かつらの千年水。
無料の水を捜すと、カツラの大株の後ろに取水口があった。沸騰して飲むように注意書きがある。
「木の殿堂」に寄ったが、駐車場が満車で立ち寄りはあきらめて、国道9号へ戻り、村岡の猿尾の滝へ向かった。
 
イメージ 3
猿尾の滝。日本の滝百選。香美町村岡区日影。上下2段に分かれた滝で、下段の滝が猿の尻尾に似ていることからこの名前が付いたという。上段の落差39m、下段の落差21m、総落差60mの大瀑布である。
国道9号から東に入ると、売店と大駐車場がある。そこから滝壺までは徒歩5分ほどと、日本の滝百選では珍しく楽なアクセス。しかも入場無料とはありがたい。左の上の滝壺へ登る道は閉鎖されている。
 
イメージ 4
猿尾の滝。猿尾の滝は妙見山にある名草神社参道から眺望される滝として古来より知られていた。江戸時代、この地を治めていた村岡藩主の8代藩主山名義方は、この滝を描くことが好きで夏にはソーメン流しをして楽しんだと伝えられる。
熱心な写真愛好家が二人いて、景観を占拠していた。
 
イメージ 5
猿尾の滝。売店で入手した「猿尾の滝の七不思議」というチラシには、上段の滝の中ほどに仏様、マリア様、岩ザル、観音様、3人のマリア像が見えるという。前者3像は下の滝壺から見えるというのだが、岩の形はそれらしくてもなかなか特定できない。上下段の交点の右側は確かにゴリラの頭に見えなくはない。数々の仏様を拝んで御利益があったという話もチラシには書かれていて、面白い。親しみやすいのは滝百選の中でも珍しい。
 
イメージ 6
山名陣屋跡。御殿山公園。香美町村岡区村岡。村岡藩は山名宗全の末裔で因幡を本拠とした山名豊国が、関ヶ原の戦の功により、七美庄6700石を徳川家康から拝領し、慶長9年(1604)に村岡区福岡に陣屋を構えたことにはじまる。寛永19年(1642)3代山名矩豊が黒野村を村岡と改称し、現在の民俗資料館「まほろば」付近に移した。
文化3年(1806)8月に御殿山に城郭造りの陣屋を新築し、明治維新の廃藩に至った。
山名氏は3代矩豊のときに寄合衆に列せられ、外様大名待遇とされた。明治元年11代義済のとき加増されて11000石となり、村岡藩と呼ばれるようになった。義済公は廃藩に際して、いち速く自ら陣屋を壊して尊皇恭順の意を示したといわれる。
平成3年に山名氏入部350周年を記念して、御殿山公園が整備された。
道の駅「村岡」横の観光案内所で御殿山公園と山名蔵のアクセスを尋ねた。手描き印刷の地図を貰って、JA南東側の交差点を戻り気味に右折し、狭い山道を登ると、公園に出た。塀があるだけで特に施設はない。展望を求め、さらに狭い舗装道を登ると、頂上台地のグラウンドに出た。案内所で言っていたとおり、10人ほどがグラウンドゴルフをしていたが、それだけだった。下界の町並みへの眺望もそれほどないが、小さい城下町という雰囲気はある。
山名蔵へ向かった。
 
イメージ 7
法雲寺。香美町村岡区村岡。天台宗。山名蔵(山名史料館)が境内にある。法雲寺は村岡山名3代矩豊が福岡から陣屋を村岡に移した際に在郷の禅院であった報恩寺を法雲寺と改めて街の中心に据え、山名氏祖山名義範以来の歴代当主の位牌を祀り、山名氏の総菩提所と定めた事に由来する。
報恩寺は当地の多くを荘園とした妙心寺の第2世宗弼(藤原藤房の出家後の名)が荘園の政所として建立した寺という。
 
イメージ 8
山名蔵(山名史料館)。村岡山名氏所縁の武具・書画を展示している。法雲寺のベルを鳴らしても応答がなかったので、入館できなかった。事前に予約すれば、良かったのだろうが。
案内所の女性職員が勤務していたという村岡民俗資料館へ向かった。
 
イメージ 9
香美町立村岡民俗資料館「まほろば」。香美町村岡区村岡。建物は明治27年に建築された旧美方郡役所で、昭和63年に解体復原し、資料館とした。入館料150円。
1階は子供の遊び場で、資料館は2階にあり、村岡区内で発見された考古資料を展示している。
 
イメージ 10
村岡民俗資料館。展示。金銅装頭椎大刀。金銅装大刀。文堂古墳出土。
文堂古墳は村岡区寺河内に所在する。墳形・規模は不明だが、古墳時代後期に築造された円墳と推定される。埋葬施設は南に開口する横穴式石室(両袖型)で、全長約10.4m、玄室部は長さ約4.6m、幅約2m、高さ約2.1mを測る。出土遺物に金銅装頭椎太刀、金銅装環頭柄頭、金銅装方頭柄頭、銅鏡、玉類、馬具、土師器、須恵器などがあり、県の重要文化財(考古資料)に指定されている。
金銅装頭椎太刀は兵庫県内で最も豪華絢爛な出土品といわれ、復元品が兵庫県立考古博物館にある。
 
イメージ 11
村岡民俗資料館。展示。金銅装双龍環頭柄頭。金銅装方頭柄頭。文堂古墳出土。
重文級の出土品を鑑賞できるとは思わなかった。
氷ノ山登山後で、翌日の扇ノ山登山を控えているので、道の駅「村岡」へ向かった。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 1170

Trending Articles