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メキシコシティ テンプロ・マヨール博物館 女神トラルテクトリの石板

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陶製の印章。テンプロ・マヨール博物館。メキシコシティ。
2014年11月12日(水)。
陶製の印章は布や紙などの素材に文様を押捺するために使用された。例は少ないが、陶器を装飾するためにも使用されることもあった。
 
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トルコ石の円盤。1万5千個の小さいトルコ石により象嵌されたモザイクである。異なった衣装にみを包んだ7人の戦士が描かれている。彼らは、アステカ人の天体観を反映した2人の神、金星を象徴する黄昏の神、銀河を象徴する雲蛇の神に関連している。
1994年テンプロ・マヨール周辺で出土。大神殿の第6層期、1486~1502年のもの。
 
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笛。陶製および緑石製。テノチティトラン内の聖域で行われた宗教儀式で使用された。

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笛の説明・図。
 
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大神殿への奉献物。緑石製の耳栓・ビーズ・ペンダントなどの装飾品。人身供犠に関連した黒曜石製ナイフ。それぞれの神々の属性に結びつく奉献物である。
 
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儀式用装飾品。首輪など。アステカの世界観として、財を増やすことを目的として、わざと下層に埋められたとみられるような出土状況を示している。
 
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武具または儀具。
 
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陶製火鉢。フクロウの形をした兜の形をしている。フクロウは死、夜、地下界の象徴とされた。
 
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月の神コヨルシャウキの円形石板。
この石板は月の女神コヨルシャウキがウィツィロポチトリに断首されることを表す巨大な円形の彫刻である。
アステカ神話の太陽神・軍神であるウィツィロポチトリの名は「左(南)の蜂鳥」を意味する。女神コアトリクエの息子であり、月の神コヨルシャウキの弟である。コアトリクエは、コアテペック山で羽毛の珠を拾ったことにより受胎。それを知ったコアトリクエの子たちは、母の懐妊に面目を潰されたと感じ、コアトリクエを殺害しようとした。しかしコアテペック山で、完全武装したウィツィロポチトリが誕生し、「トルコ石の蛇」という火の玉を使ってコヨルシャウキを八つ裂きにし、兄弟の大半を滅ぼした。ウィツィロポチトリの兄弟殺しは、アステカの版図の拡大を象徴しているという。
 
吹き抜けを通して階下の最も有名な女神トラルテクトリの巨大な石板が見えている。日本の博物館でもなかなかお目にかかれない洒落た展示方法である。
 
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雨の神トラロックの鉢。アステカ人はトラロックの顔について、二匹の蛇が鼻の部分で絡み合い、口の部分で蛇の顔が向き合っていると考えた。
この鉢は大神殿の第4期層(1440~69年)の奉献物・第21群に属し、ほかに真珠の貝殻、緑石のビーズ玉も出土した。
 
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奉献物・第107群。大神殿の第6期層(1486~1502年)に属す。雨の神トラロックの聖域である大神殿の北基壇部から出土した。
3組の緑石ビーズの首輪が2匹のネコ科の動物の骨格にまとめられている。人間の頭蓋骨は成人男性のものである。海生のカタツムリ、火打石、シリカ製ナイフ、黒曜石製のナイフなども納められている。
 
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チャックモール。複製。大神殿の第2期層(1375~1427年)に属す。トラロック神殿の前部から出土した。漆喰で塑型され、黒・白・青・赤・黄土色で塗り分けられている。鼻は大量のタールでかたどられている。
 
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ケツァル鳥。メシーカ人は熱帯産の鳥、特に光沢のある緑色の羽根と長い尾羽根をもつケツァル鳥の美しい羽根を珍重した。特に、「モクテスマの羽根飾り」は有名である。
奉献物・第102群から26cmのケツァル鳥の羽根が見つかっている。
 
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女神トラルテクトリの石板。モクテスマ2世の墓石のために制作されたという。トラルテクトリは女性を象徴化した女神だが、一説には男神で海にすむ怪物とする解釈もある。
テンプロ・マヨールから2006年に発見された。縦4m×横3.5mで、重量は12トン。
 
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女神トラルテクトリの石板。復元図。
死者をむさぼり食うため、体をしゃがんで口を開けて待っている姿が描かれている。髪の毛は地下界と夜の象徴である。
 
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黄金の装飾品。奉献物・第124および125群から。
15時すぐに博物館を出た。 

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