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口永良部島の観光と活火山 その1 本村港 古岳火口 寝待温泉

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口永良部島。火山島だが屋久島ほど高い山はない。
平成23年5月26日(木)8時10分、フェリー太陽は宮之浦港から出港。軽自動車の往復航送運賃は12720円、レンタカー代は11175円。原付より格段に高いが、大雨対策では仕方がない。フェリー太陽は往路偶数日が午前着、奇数日は午後着、復路は奇数日が午後発になり、口永良部島滞在時間が極大になる日程を選定した。
宮之浦港では大雨だったが、西へ30分ほど進むうちに、雨が止んで虹が現れた。屋久島の西と東では気象が違う。口永良部島では2時間ほど降雨があっただけで、軽自動車レンタルを後悔する破目に。

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口永良部島。雲が晴れてきた。

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口永良部島と屋久島。左に見える口永良部島は右に見える屋久島の西北12kmに位置する。

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口永良部島の火山。古岳(638m)の火口付近から噴煙が上がっている。霧島火山帯は薩摩硫黄島・口永良部島・トカラ列島へと連なっており、火山活動は活発だ。

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口永良部島の本村港へ近づく。

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口永良部島の本村港。高い防波堤。島の案内図もある。降船客は少ない。観光客は私と自転車旅行の男性ぐらい。彼とは翌日に出会って話しをしたが、宿を予約していなくて、本村の民宿へ飛び込みで宿泊したという。私は5月初めに苦労して、宿を予約した。高齢化で民宿の営業休止が多く、本村では一軒もOKが出なかったので、湯向の民宿「あぐり」6000円を予約した。

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本村港に入港したフェリー太陽。前日は波が高く欠航した。当日朝に出港が決定されるので、問い合わせが必要になる。生活路線なので、そうそう欠航もできない。翌日の復路も心配したが、波が収まって、運航した。へたをすると、閉じ込められる恐れがある。空路はない。
晴天で暑く、港でしばらく案内図を見ながら行程を検討した。古岳登山の文字を見つけたので、港の乗船券販売所へ行き、リーフレットを数種入手し、古岳登山の方法を尋ねた。


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古岳西麓。本村港から島の一周道路を反時計周りに進む。舗装道路で道幅も広く離合に充分。車は走っていないが。海の見えるスペースがあり、口永良部島八景「古岳西麓」の看板があった。北西方面への風景で、番屋ヶ峰の電波塔が見える。
口永良部島は二つの火山島が瓢箪形に合体した島で、北西の番屋ヶ峰周辺は古い火山島、南東の古岳・新岳周辺は新しい火山島。後者の方が面積は広い。

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古岳畠登山道入口。東屋と駐車スペースがある。トイレはないが、かなり立派。別の登山道として、この先に七釜登山道があるが、標高が高く、距離も短い畠登山道を選択。登山装備は全く用意していなかったが、状況的に問題なし。

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古岳畠登山道と七釜登山道の交点。畠登山道入口から560m、七釜登山道入口から1000m、古岳火口まで620m。ここまで25分ほど。登山道下部は樹林帯だが、ほどなく背の低い潅木帯になり、ピンクの花咲くエラブツツジが現れる。ここから先は樹木が少なくなって火山礫が多くなっていく。小さい黒い蛇に遭遇。

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古岳火口。火山礫の道になり、右に島の最高峰で活火山新岳(657m)への踏跡が見えるが、左の古岳火口の火口壁へ登っていき、看板の前に立った。入口から50分ほど

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古岳火口。数百年前まで火砕流を伴う噴火が発生していた。大正から昭和初期には火口周辺からの硫黄採集で賑わった。採集で栄えていた七釜集落は昭和8・9年の噴火で焼失し廃村になった。古岳火口周辺には硫黄採集用の石垣や牛馬による運搬のために整備された旧道の石積み跡が残っている。

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古岳火口の看板。平成19年に口永良部島全島が霧島屋久国立公園に指定された。看板周辺の火山礫からは各所で噴気が上がっている。二酸化硫黄や硫化水素などの火山ガスで、危険である。新岳方面は危険なため関係者以外の立ち入りは禁止されている。

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古岳火口の端から眺める屋久島。雄大な景観。屋久島を覆う雲がなくなることは少ないと思われる。
下山して30分後に、激しい雨が降ってきた。運が良かった。


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寝待温泉。雨の中、木や竹の枝で覆われている一周道路をほぼ一周し、西側林道入口から寝待温泉への道を下る。急坂の道はやや荒れている。徒歩ではつらいだろう。道路終点の駐車場は工事中で、脇に駐車した。実際には横からさらに荒れた車道が温泉小屋まで延びていた。
寝待温泉は十数年前から行きたい温泉であった。登山を始めると温泉に興味が湧く。平成10年頃「いつか行きたい日本列島天然純朴の温泉」という嵐山光三郎の本を購入し、数年のうちにほとんどの温泉に宿泊や入浴をした。寝待温泉には1ヶ月ほど滞在する湯治客が20人ほどいるという。神経痛によく効き、歩けずに担がれて下りてきた老人が、この湯に2ヶ月浸かったら、400mの崖道を歩いて登って帰ったという。


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寝待温泉。寝待温泉はここ十年ほどネットでチェックをして、時期を待った。台風被害が多く、施設が建て替えられたことも知っていた。泉質は含硫黄ナトリウウムカルシウム泉。管理人はいないので200円を箱に入れて浴槽に入った。私一人である。問題なのは海が見えないこと。海辺の温泉という雰囲気はない。

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寝待の立神。寝待温泉の入口にあるこの岩の下に海中温泉が湧きだしているが、干潮でないと入浴できない。

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寝待温泉の自炊湯治小屋群。寂れた小屋が続いている。ある一軒から数人の話声が聞こえてきた。一泊数百円らしいので、長い滞在も可能だ。翌朝も来てみたが、入浴禁止の看板があった。入浴できない時間帯もあるので、島の滞在時間を多くして正解だった。

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