À LA CLAIRE FONTAINEはフランス語の童謡で、1981年前後のNHKラジオ第2・フランス語講座の掲載歌であった。1982年ごろに、ドイツ・フランス・イタリアを個人旅行する予定で、フランス語とドイツ語をNHKのテレビとラジオを視聴して学習していた。フランス語はラジオとテレビで毎月掲載される歌があった。
その中で珠玉の1曲がこの「À LA CLAIRE FONTAINE」で、ラジオを録音し、カセットでよく聴いていた。
ただし、曲名は記録・記憶していなかったので、you tubeで捜そうとしても、手がかりがなかった。
当時のNHKのテキストも、多く失われて、分からなくなった。
ところが、最近のyou tubeの検索はあいまいな検索にも対応するようになった。試しに、断片的に覚えていた
Jamais je ne t'oublierai.とrossignolを入れて検索してみたら、なんとこの曲が発見できて驚いた。
ちなみに、この曲はJamais je ne t'oublieraiという否定構文の例として紹介されたもの。歌詞どおりに、すっかり忘れられない曲になってしまった。
当然ながらこの曲には、様々なバージョンがある。最近は映画の挿入曲もあるが、この曲の良さを失っている。この曲は古楽風の伴奏が一番似合う。テンポもやや遅い方がいい。私が聴いたバージョンは曲間の間奏が電子オルガンで、しっかりメロディーを持っている。上記のバージョンは違うかもしれないが、一番イメージに合っている。
フランスの童謡ではなく、フランス語の童謡であるというのは、初出が1604年のフランス領ケベック(現カナダ)らしいので、そういう表現をするしかない。現代のフランスにも様々なバージョンがあるらしいので、発祥はフランス本土ということも考えられる。
ペンタトニックで単純な音しか使用していないが、清らかな泉のほとりというタイトルにふさわしい、心が静まる名曲である。
関ヶ原の戦いの頃の歌が童謡として歌い継がれているというのは、日本では考えがたい。和歌か今様ぐらいが対抗できるぐらいか。