世界遺産ルイス・バラガン邸の見学を終え、市街南郊メトロバス1号線沿いの国立自治大学とクイクイルコ遺跡の見学へと向かった。メトロとの乗換え駅周辺で両替をしようとしたが、銀行が開いておらず、結局カードでキャッシングしたが、時間がかかってしまった。
国立自治大学の中央大学都市キャンパスへはメトロバス1号線のドクトル・ガルベス駅で下車して、南方向へ徒歩10分余りの距離。途中、アイスクリームを買って食べたりし駐車場のある入口に着いた。有名な中央図書館が目の前に見える。門とか受付などはないので、そのまま進む。
メキシコ国立自治大学は1551年9月に王立メキシコ大学として創立し、同年5月に創立したペルーの国立サンマルコス大学に次いでアメリカ大陸で2番目に古い大学である。
世界遺産の中心部の建築物などは、1940年代の終わりから1952年にかけて当時の先鋭の有名な建築家、芸術家たち70人以上が参加して、広大な火山岩大地の荒野に大学都市を建設した。
30万人以上の学生が学ぶ大学都市と呼ばれる広い敷地全体は730ヘクタール。その中心部の約25%の176.5ヘクタールの50以上の建物を含めた地区が2007年世界遺産となった。
10階建ての図書館は、壁の全面が壁画で覆い尽くされている。当時のメキシコのあるゆる地方の村や町へ色んな色の石を送ってくれるように依頼し、奇跡のように集められた膨大な自然の色の石がモザイクのように埋められて壁画となっている。
四面ごとにテーマがあり、北面はアステカ文明の時代がテーマ。
図書館も自由に入場できる。図書室には多くの学生がいた。図書館の東側階段を下りたところに、軽食コーナーがある。14時過ぎになったが、遅い昼食をテイクアウトして、南東に広がる広大なキャンパスの一角にあるベンチで食べた。
壁画のテーマは宇宙。ガラス窓の上の黄色のタイル壁が心地よい色彩のアクセントになっている。
中央図書館の南にある。学生会館や記念館のような機能がある。
入口の銅像付近で卒業生らしき中高年の一団が集団写真を撮っていた。
ロビー内部を博物館方向へ進むとその手前に劇場があった。カルロス・ラソ劇場というらしい。出てくる人がいたので、中に入ってみた。
下にはテーブルとイスが並んでいる。日本の大学キャンパスではなかなか見られない室内構成。
入場無料。入場者は少ないが、家族連れも見学していた。現代美術が展示されている。古代遺跡の発掘や現代都市建設の様子が写真で紹介されていた。
画家シケイロスが制作した作品で、色鮮やかな躍動感のある立体的モザイク画。
5人の若者が腕を同じ方向にむけた立体的な壁画だ。皆でよりよい世の中を目指して突き進もうという意志が力強く表現されている。
北東には中央図書館がある。
南西から。メトロバス1号線のバス停方向へ戻る。
「手と鉛筆」というシケイロスの壁画がある。
世界遺産のエッセンスを1時間ほど見学して15時頃になり、クイクイルコ遺跡へ向かう。