陰陽の滝。台風災害前の旧状。
11月17日(火)。那智勝浦町。
陰陽の滝は那智四十八滝の一つで、滝の形が男性器と女性器に似ていることから命名された。田辺市の南方熊楠顕彰館で陰陽の滝が紹介されており、付近にあるクラガリ谷に熊楠は植物採集によく通ったというので、是非とも見てみたいと思った。
以前は大門坂バス停から徒歩20分と紹介されており、遊歩道を歩けば簡単に行ける滝だったようだ。しかし、平成23(2011)年9月の台風12号による豪雨災害のため、遊歩道は崩壊し、通行できない。車であれば、河川公園駐車場に駐車していたが、その駐車場も流されてしまった。
とりあえず早朝、河川公園駐車場跡の空き地に駐車して、河原を左右に歩き悪戦苦闘したがルートファインディングに失敗し、撤退した。
那智大社下の駐車場のおばさんに陰陽の滝の件を話すと、最近見に行ったという。関電発電所上の民家庭先から登る道があるというので、妙法山阿弥陀寺見学ののち、その駐車場へ再び戻った。
関西電力那智発電所。
水路式の水力発電所である。11時過ぎに、発電所へ行き、職員の人に様子を尋ねる。導水管を辿って上へ行き、そこから右へ歩けば陰陽の滝の前に着き、堰堤から眺めることができるとのこと。ここから20分ほどで行けるという。
発電所上の民家の庭。
おばあさんが一人で住んでいるという。10時前にそのおばあさんが福祉タクシーに乗って出て行くときに、その後ろを付いて車で走っていた。なので、民家の中へ挨拶しても返事はなかった。
ここで、ルートを間違えた。直進して、山の斜面を登っていったが、踏み跡が途中でなくなったのだ。
上部歩道取り付き地点の水槽の直下。
水路があるのでそれを目印に登っていき、結局は上部歩道取り付き地点の水槽に着けたわけだが、余分な時間を消費してしまった。
民家の庭から導水管を渡る部分。
本来は庭の中程にある低い壁方向へ左折し、発電所方向へ戻り気味に行かねばならない。そうすると、導水管を楽に越すことが出来る。
民家の庭から導水管を渡る部分。
この部分からは、発電所の屋根がすぐ下に見える。
上部歩道取り付き地点の水槽下。
上部歩道取り付き地点の水槽。
歩道部分の所有者は熊野那智大社と書いてある。
上部歩道。
谷川は崩壊流出した石や樹木で荒れている。
上部歩道。
歩道の下に水流の音がする。
説明板。
陰陽の滝に近づいた。
陰陽の滝の堰堤下付近に近づく。
道標。陰陽の滝方向。
制水弁室。ここから右の堰堤へ鉄梯子で下る。
堰堤から陰陽の滝を眺める。
堰堤に正方形の石壇が並んでいるが、間隔があり、簡単に次の石壇には飛び渡れない距離がある。発電所職員にあとで尋ねると、放水していれば、堰堤上に水が流れていないので、石壇は簡単に渡れるという。堰堤上に水があるかないかは運次第。
堰堤から陰陽の滝を眺める。
二つ目の石壇から。
堰堤から陰陽の滝を眺める。
二つ目の石壇から手を伸ばした。以前の形とほぼ同様の形を留めていた。
制水弁室左から上部への石段。
陰陽の滝の近くに行けるのかと思い、登っていき、さらに斜面を下ったが、何もなかった。15分ほど苦闘しただけで終わった。
帰途につく。
上部歩道取り付き地点からの下り道。
下りは古い石段がある正規ルートを下ったので、問題はなかった。
陰陽の滝前堰堤の制水弁室から20分程度で発電所へ戻り、職員に挨拶した。
正規ルートをたどるだけなら、ウォーキングシューズで充分だ。
12時50分頃、新宮市へ向かう頃には雨が降り出していた。