御船島(みふねじま)。熊野速玉大社境内地。国史跡。
平成27年11月18日(水)。三重県紀宝町。
御船島は熊野川河口近くにある無人の川中島で、行政上は三重県紀宝町に属する。島は堆積岩からなり、面積は約2200㎡。1㎞ほど下流の対岸に鎮座する熊野速玉大社境内地で、島には御船明神が祀られており、世界遺産の構成資産の一部である。
熊野速玉大社の例大祭・熊野速玉祭の神事である御船祭(10月16日)では、神輿を奉じた神幸船の渡御に合わせて、この島の周りで早船の競漕が行われ、熊野水軍の姿を偲ばせる。
2011年(平成23年)9月の台風12号に伴う大雨で島は濁流に飲み込まれ、繁茂していた樹木がなぎ倒される被害を受けた。
和歌山県の旅を新宮市で終えて、三重県紀宝町の道の駅で起床。船神事が行われる川中島がどこかにあるはずと思い、道の駅で情報を調べると、熊野川左岸に沿う道路から見学できると分かった。熊野川のかかる橋から上流に進むと、川側に案内板のあるスペースがあった。
島を横から見ることはできるが、中上健次の娘・中上紀が台風被害を新聞に書いていた川中島の写真の記憶とアングルが違う。
少し戻ってみると、川側へ下る脇道を発見した。路肩に駐車して、道を下ると、立派な展望所が設けられていた。
展望所から眺める御船島。
樹木は結構茂っている。2012年から御船祭は再開されたようだ。
これで今回の旅行の予定地はすべて終了し、あとはひたすら国道を走って名古屋の自宅に午後4時すぎに戻った。