Image may be NSFW.
Clik here to view.
砒素青銅製の農具「槍の穂」と壺。シカン文化の出土品。Clik here to view.

シカン博物館。
2015年6月9日(火)。
Image may be NSFW.
Clik here to view.
琥珀玉。シカン文化の出土品。Clik here to view.

Image may be NSFW.
Clik here to view.
首飾りの塊。シカン文化の出土品。Clik here to view.

Image may be NSFW.
Clik here to view.
注ぎ口が二つある壺。シカン文化の出土品。Clik here to view.

黒色土器。腐食したトゥンバガ(金・銀・銅の合金)の箔で包まれていた。
Image may be NSFW.
Clik here to view.
注ぎ口が二つある壺。シカン文化の出土品。Clik here to view.

Image may be NSFW.
Clik here to view.
砒素青銅製の農具「槍の穂」。Clik here to view.

Image may be NSFW.
Clik here to view.
ロロ神殿・東の墓の復元模型。Clik here to view.

シカン中期(900~1100年)の墓。
墓の被葬者はシカンのエリートで40歳ないし50歳。身長は160cmほど。
全身に朱が塗られた被葬者はあぐらをかいた姿で足を上に、頭を下に逆さまに埋葬されていた。逆さまなのは遺骨の首から下で、首から上は逆さまではない状態だった。全世界を見渡しても非常に珍しい埋葬形態といえる。
墓の中の横穴に置かれた仮面も逆さまに置かれ、ロロ神殿の墓では黄金とトゥンバガの装飾品のほとんどが上下逆さまに埋められていた。
Image may be NSFW.
Clik here to view.
ロロ神殿・東の墓の復元模型。Clik here to view.

墓の北西の隅からは30歳ぐらいの女性の遺体が2体発掘された。2体とも額には朱が塗りつけられていた。体のそばにトゥンバガのトゥミと銀の短刀が埋まっていた。
2体の女性はお互いに向き合っており、1体は背中を北側の壁につけて足を組み、座った状態だった。もう1体は仰向けで、足を広げ、膝を折り、両手を万歳の恰好にあげていた。
床に置かれた女性は出産を表し、前に座った女性はその手助けをしている。この二人の女性は被葬者の復活再生を祈るために殺されたのかもしれないと、鈴木泉は仮説を提示している。
Image may be NSFW.
Clik here to view.
ロロ神殿・東の墓の復元模型。Clik here to view.

被葬者の顏には黄金の仮面は付けられ、西の方角を向いていた。仮面は眼尻のつり上がった独特な目を持つシカンの最高神をかたどっている。
仮面の黄金の薄板には朱が塗られていた。目の白目の部分は銀の合金、瞳の部分は茶色いアルガロボの木のヤニでできており、その上には美しく緑色に透き通ったエメラルドがつけられていた。
仮面の大きさは、46㎝×29㎝、厚さは0.4~0.6㎜、金50%、銀40%、銅10%の14金の合金の一枚板で、打ち延ばしにより、巧みに造形されていた。
被葬者の下には左右一そろいのトゥンバガ製の手袋が置かれていた。長さは90㎝で、手を入れると肩まで入るぐらいの長さであった。
右の手袋の手のひらは権力の象徴の杖の先の部分を覆うように置かれていた。左手は黄金のコップを握りしめていた。
さらに、右手の近くには銀の合金の儀式用ナイフのトゥミが置かれていた。
Image may be NSFW.
Clik here to view.
ロロ神殿・東の墓の復元図。Clik here to view.

1991年11月12日、ロロ神殿の墓を掘りはじめて37日目、墓の最上層にあった「黄金の箱」を発掘した。
その後1層から6層まで下部を発掘していった。総量1.2tという驚くべき量と内容の金属・貴石、神の食料ともいわれたウミギク貝の貝殻などの副葬品が発見された。
Image may be NSFW.
Clik here to view.
ロロ神殿・東の墓の復元図。上部。Clik here to view.

上部左が「黄金の箱」。
その右が子供の遺体。10歳から12歳で性別は不明。足を折って座った形をしている。頭には貴人の象徴である朱が塗られ、貝殻で造った首飾りをしていた。
その下は御輿。木製の箱状の形態で、トゥンバガの薄片で覆われていた。底の部分の一辺は約150㎝、高さは80㎝。4本のかつぎ棒があり、棒の先にはネコ科の動物か蛇の頭が彫刻されていた。
周囲には砒素青銅の「槍の穂」、ウミギク貝、イモ貝が大量に置かれていた。
Image may be NSFW.
Clik here to view.
ロロ神殿・東の墓の復元図。下部。Clik here to view.

被葬者の横には人形の顔をした壺があった。生贄の二人の女性。儀式用の杖。
右下には砒素青銅製ナイペの束、トゥミ型頭飾り、トゥンバガ製仮面などが集積していた。
Image may be NSFW.
Clik here to view.![イメージ 16]()
Clik here to view.
箱は120㎝×60㎝の間口を持ち、埋葬後腐食した、むしろのような植物繊維の編み物とトゥンバガの薄板で造られていた。
内部の黄金製品は主要なもので約60点あり、20層以上に重なって、上部からの圧力により30㎝ほどの厚さに押しつぶされていた。
一番上が箱の四隅と真ん中に置かれた五つの冠と、冠の外側に巻き付ける黄金の装飾品。その下に黄金製とトゥンバガでできた八組の羽根。羽根の周りには四個のソナハとよばれる黄金製のガラガラと四本のヘッドバンド。
その下にトゥミ型の頭飾りが12枚、2本の投槍と円錐形の衣裳飾り、羽毛で飾られた直径約30㎝の14個の円盤。
一番下の層には長さ92㎝、幅42㎝のU字型の頭飾りが4枚敷かれていた。
Image may be NSFW.
Clik here to view.![イメージ 13]()
ロロ神殿・東の墓の発掘写真とスケッチ画。1~2層。Clik here to view.
黄金の箱の写真。
島田泉はスケッチ画は対象を写真より正確にとらえることができると考え、チクラヨの町で彫刻家セサール・サミヤンを見出し、精密で科学的な技術を伝授して、スケッチ画を担当させた。
Image may be NSFW.
Clik here to view.![イメージ 14]()
ロロ神殿・東の墓の発掘写真とスケッチ画。3~4層。Clik here to view.
ウミギク貝とイモ貝。
Image may be NSFW.
Clik here to view.![イメージ 15]()
ロロ神殿・東の墓の発掘写真とスケッチ画。5~6層。Clik here to view.
生贄にされた2人の女性の遺体。