歌垣山。豊能郡能勢町。
平成28年5月18日(水)。
歌垣山は標高553.5mの低山であるが、古代から若い男女が山に集まり即興の歌を交わす歌垣(かがい)が行われた山で、茨城県の筑波山、佐賀県の杵島岳とともに日本三大歌垣山の一つである。他の2山は登頂しているので、是非とも登ることにしていた。能勢町の道の駅から山を越えて東進すると、歌垣山のシルエットが浮かび上がってきた。
堀越峠登山口。歌垣山。
標準的な登山口は西麓にあるが、時間短縮のため、歌垣山南麓の自動車道にある堀越峠登山口を選択した。堀越峠は妙見山方面の林道との三差路になっており、駐車スペースはなんとかある。
登山口は東へ100mほどの地点にあるが、発見するまで5分ほど要した。
8時42分に出発。斜面を過ぎると、緩く広い尾根道になり、多くの人が歩いたことが察せられる道であった。
歌垣山。女山頂上。標高553.5m。
9時6分到着。歌垣山は男山、女山からなる双耳峰となっており、三角点は女山にある。女山山頂には「ふれあい広場」があり、展望台が設置されている。
女山頂上展望台から北東方向。
下に男山への道路が見える。男山までは5分ほど。
男山山頂。歌垣山公園。
男山山頂は歌垣山公園として能勢町により整備され、公園内の「かがいの広場」には歌碑や石碑などが設置されている。
男山山頂。大江匡房歌碑。
「くらかきの里に波よる秋の田は としなかひこの稲にぞありける」。
治暦4(1068)年、後三条天皇即位の大嘗祭に主基頭をつとめた大江匡房が主基田に指定されている歌垣山西麓の倉垣の里を訪ねたときの歌である。
男山山頂。休憩所とレリーフ。
レリーフの由来という説明板がある。
明治7(1874)年に倉垣小学校として創立された歌垣小学校が平成28(2016)年3月をもって閉校し、141年の歴史を閉じることになった。これを記念して歌垣小学校最期の在校生40名が、歌垣の地に対する想いを、鳥や動物に託し「レリーフ」として心をこめて制作した。
男山山頂。休憩所から南東の六甲方面の山並み。
下山を開始。女山山頂付近を9時38分に通過して、9時53分に堀越峠登山口に帰着。