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台湾 太魯閣峡谷 燕子口遊歩道

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太魯閣峡谷。燕子口遊歩道。
20161127日(日)。
太魯閣峡谷終点の天祥から花蓮行きのバスに乗り、燕子口で途中下車し、太魯閣峡谷の渓谷歩きを堪能した。
 
燕子口遊歩道は靳珩橋まで片道800mで往復約1時間、太平洋に注ぐ立霧(タッキリ)渓沿いの平坦な遊歩道である。高く迫る山壁、深い峡谷、大理石の褶曲、ポットホールを見学できる。
 
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燕子口遊歩道。
車両はトンネルを使用、歩行者は戦後開削された中部東西横貫公路の旧車道を散策する。
燕子口のバス停から100mほど歩くと、ヘルメットの貸し出し所があるが、着用しなくてもよい。
 
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対岸の崖道「錐麓古道」に至る吊り橋。
燕子口遊歩道入口に吊り橋が架かっているが、入口は閉鎖されている。
 
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錐麓古道。
太魯閣峡谷には、原住民族タロコ(太魯閣)族が住んでいた。セデック族とともにタイヤル族の分派であるタロコ族は中央山脈の西にある南投県霧社あたりから、17世紀に山脈の東へ進み、立霧(タッキリ)渓に沿った山岳地帯に移住し、渓谷をはさんで100余りの集落を形成していたが、1938年には大半のタロコ族は台湾総督府の命令により、山から下りて生活するようになった。
 
タロコ族は日本の統治に抵抗し、1896(明治29)に日本軍花蓮港守備の一個小隊が全滅させられた事件から始まり、第5代台湾総督の佐久間左馬太が自ら現地へ赴いた1914(大正3)年の「タロコ戦役」まで続いた。
 
錐麓古道は総督府がタロコ族に対する統治を目的に作った道路(合歓越嶺道)の一部で、1914年から新城から天祥に至る道路の建設が着手された。渓流から約600mの高さを保ちながら、太魯閣の崖を削って造られた。道の幅は90㎝しかない。
大理岩の峡谷は硬く、少しずつ爆破したり、上からロープでぶら下がったりしながら、少しずつ掘り進めていった。日本人はテントを張り測量をし、タロコ族は岩を打ったり削ったり、運んだりさせられた。
 
その後、合歡越嶺道は中央山脈西側に延伸され、1935年には観光ルートとして、南投県の霧社まで繋がった。
錐麓古道は全長10.3キロの登山コースで、登山申請が必要になるが、高所恐怖症や心臓に疾患がある人には許可されない。
 
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ポットホール。
歩道の対岸の岩壁には、たくさんのポットホールが見られる。春から夏にかけて、ここをたくさんのツバメが風に乗って峡谷を飛ぶ姿が見られ、ツバメがこのポットホールに巣を作ると言い伝えられてきたため、燕子口という名前がついた。
 
実際には、ポットホールの形成過程は二種類考えられている。
一つはかつて川底だったころに断層や節理などの比較的硬度の低い侵食されやすいところに窪みができ、そこにおこる渦巻き状の流れが小さな石などを転がして、次第に穴を大きくしていったあとに、地殻の隆起に伴って、現在の位置にあるもの。
もう一つは地下水が岩層の中に溜まって飽和状態になったとき、岩の割れ目からしみ出し、水の浸食作用で穴が次第に大きくなっていったもの。
 
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大理石を人力で掘ったトンネルを歩く。
国共内戦後、蒋介石とともに大陸から逃れてきた国民党軍兵士が動員された。
 
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ポットホール。
 
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燕子口遊歩道。
岩天井の下を通過する。
 
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燕子口遊歩道。
 
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二つの川の合流地点。
左に靳珩(じんえん)公園と靳珩橋があり、遊歩道の終点となる。
 
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合流地点。右下にインディアンの酋長岩がある。
 
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インディアンの酋長岩。
インディアンの酋長の横顔のように見える。日本人ツアーのガイドが案内していたので分かった。
 
靳珩公園と靳珩橋を越え、少し先の靳珩隧道まで進んだ。
 
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靳珩橋から靳珩公園を振り返る。
靳珩公園には売店やレストラン、トイレがあり、賑わっている。
 
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渓谷が狭くなった地点。錐麓大断崖の絶壁が迫る。
 
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渓谷が狭くなった地点。
 
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渓谷が狭くなった地点。
靳珩隧道から靳珩公園を経て、燕子口のバス停まで往路を戻った。
15時ごろ、燕子口のバス停から花蓮行きに乗車し、七星潭へ向かった。
七星潭へ寄らない花蓮行きを見送り、次の七星潭経由の花蓮行きバスに乗車した。
日本人の団体が同乗しており、新城駅から台北行きの列車に乗るといって、駅の1kmほど手前で降りたが、不思議だった。
七星潭のバス停には15時30分ごろ到着した。

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