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台湾 花蓮 特攻隊の戦跡 松園別館

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花蓮。松園別館。
20161129()
松園別館とは現在の名で、もともとは昭和17年に建てられた日本陸軍花蓮港兵事部の司令部、高級将校用の招待所であった。また特攻隊員が特攻出撃前に宿泊し、天皇からの「御前酒」を賜る場所としても利用された。
兵事部は和洋折衷の様式で、磚木、鋼筋とセメントの混合で造られたは瓦葺き2階建ての洋館。12階に回廊がある。
 
陸軍には日本各地に連隊区が置かれていたが、昭和14年、陸軍兵事部令が制定され、朝鮮軍管区及び台湾軍管区下にそれぞれ兵事区が設けられた。兵事区の官衙が兵事部で、長は兵事部長。所掌事務はおおむね連隊区司令部と同様で、区域内の徴兵・召集・在郷軍人会に関する事務を所掌した。台湾は台北・台中・台南・高雄・花蓮港の5個兵事区に分かれた。
 
松園別館の名前は敷地の周囲が琉球松に囲まれていたためで、現在も百年を越す松の古木が海岸の高台に列なって、緑の囲いとなっている。
戦後は、アメリカ軍人のレジャーセンターなどとして利用されのち、1977年に国家財産局の所有となった。ホテル用地への転用の動きもあったが、2001年「台湾歴史百景」に選ばれてから、2006年から政府が民間に委託し、文化・商業施設として復元整備された。
 
本館の右側に見えるのが旧食堂、現在は松園概念工坊(ショップ)。
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前庭からの風景。
太平洋が見渡せる高台に置かれたので、当時は花蓮港、船舶数、飛行場からの航空機の発着なども観察することができた。
 
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防爆門。
正門から右の道を進むと、防空壕の手前にあり、弾薬倉庫の扉であった。鉄板の厚さは4cmあるという。
 
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防空壕。入口。
 
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防空壕。内部。
長さ5m、高さ2m。内部は20人ほど収容できる広さ。
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旧消防用池。
池には野外劇場もある。本館の手前の建物は旧兵士宿舎で現在は松園餐坊(カフェ)。
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琉球松。
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 本館の西側。新たに、エレベーターが設置された。
 
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本館の階段。三方向から下れるようになっている。
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本館。
2階内部。木造トラス。
 
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本館。
2階回廊から海側への眺望。
特攻機が出撃するときは、この回廊に将校達が白い手袋をして並び、沖縄へと向けて出撃する特攻機に向かって敬礼をしたという。
 
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本館。
2階の展示から。花蓮港兵事部開設の新聞記事。
最後の兵事部長中村三雄大佐の官舎が、この高台の北西麓に現存し、「将軍府・南天文庫」として公開されている。
 
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本館。
2階からカフェを見下ろす。
屋根越しに屋根が見えるのが現在「小木屋(松園故事館)」とよばれる復元された建物で、当時は将校集会所であった。
中央には神棚と御真影置かれており、出撃前の特攻隊員が天皇からの御神酒を賜った。終戦時にはここで指揮官が自決をしたといわれる。
内部に入ってみたが、現在は何も置かれていなかった。
 
20分余り見学すると、1015分になっていた。本日は瑞穂へ行き、掃叭石柱を見学する予定だが、交通手段が不明のため、なるべく早く瑞穂駅に着かねばならないと焦り、松園別荘下の道路でタクシーを拾い、花蓮駅へ向かった。
 
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花蓮駅。出札、改札。
1059分発、瑞穂駅1145分着の普悠瑪号の乗車券を購入した。構内のセブンイレブンで、おにぎりや飲み物を購入し、ホームへ向かった。
 
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花蓮駅。ホーム。
キティちゃんの絵が車両一面に描かれている列車が入線してきた。
台東・高雄回りの台北行き莒光号。
 
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瑞穂駅。発車して行く台東行き普悠瑪号の後ろ姿。

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