箱式石棺コーナー。卑南文化公園。国立台湾史前文化博物館分館。台東市。
2016年11月30日(水)。
国立台湾史前文化博物館分館の見学者は少ないが、偶然日本人だけの3人となった。日本人女性の2人連れは台東に4~5日ほど滞在するということで、ホテルのチェックイン前の時間を利用して来館したと言っていた。
女性職員が卑南文化の紹介ビデオがありますよと薦めたが、私は列車移動のため見学時間がないので、映像を横目で見ながら展示を見て行った。
箱式石棺からは、今から5300年から2300年前に栄えた卑南文化の優美な玉製品などが出土した。
台東市西郊にある台湾史前文化博物館本館に優品が展示されており、午後に見学した。
墓葬の形式。
複体葬。
全体の約20%は複数人が大型の石棺に納められた複葬である。ただし、同時期ではなく順次葬られており、一つの棺内に15体が発見された例もあり、家族墓であったとみられる。
階層の高い層とみられ、副葬品も豪華であった。
単体葬。
ほとんどの石棺には1体が埋葬されていた。仰向けで脚を伸ばし、頭を南南西に向けていた。
石棺の大きさは死者の大きさに合わせたオーダーメイドであった。
玉製耳飾り。副葬品。
副葬品は玉工芸品と陶器であった。
玦状耳飾り。人獣形。多環獣形。ヒスイ製棒状項飾り。
ヒスイ製方形項飾り。ヒスイ製棒状項飾り。
ヒスイ製管状項飾り。
ヒスイ製胸飾り。
ラッパ形ヒスイ製腕輪。
ヒスイ製腕輪。スレート製腕輪。
副葬品。陶器コーナー。
陶罐。
陶罐(取っ手のある陶製壺)は日常生活に使われるものとは違い、副葬のために特別に作られたものと考えられる。
陶罐。陶豆。
中央の陶豆は脚付きの食事を盛る器で、中国では6000年前の殷・周時代に盛行した。
ヒスイ製斧。ヒスイ製鑿。副葬品としての武器や道具。
ヒスイ製矢じり、ヒスイ製槍先。副葬品としての武器や道具。
石斧。副葬品としての武器や道具。