Quantcast
Channel: いちご畑よ永遠に
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1170

台湾 台東市 卑南文化公園 月形石柱 プユマ族家屋

$
0
0
イメージ 1
石柱。古写真。国立台湾史前文化博物館分館。卑南文化公園。台東市。
20161130()
卑南遺跡にかつて存在した最大の石柱の古写真。高さ4.85m、幅2.12m、厚さ15㎝の粘板岩(スレート)製。戦前時の国本農場主宅付近にあったが、のちに地滑りにより崩壊した。
鹿野忠雄の記録によれば、卑南遺跡には北東から南西を軸にして数多くの石柱が立っており、高さは3.6mから1.8mの石柱が多く、全てに穿孔が見られたという。鹿野は石柱は住居の用途に用いられ、穿孔は梁を通すためのものと推測している。
 
上部に二つの孔が開いており、19451月に現地で発掘調査した国分直一によれば、床面から3.9mの部位に口径12㎝×12㎝の穿孔、3.65mの部位に口径13㎝×15㎝の穿孔があった。いずれも住居の横梁を通す用途と考えている。
上部穿孔の直下に太陽のような浮彫りがあった。
 
イメージ 2
月形石柱。
発掘保存現場の北東に現存している。
 
イメージ 3
月形石柱の古写真。台東県のアイコン。
1914年に日本人により古写真が撮影されている。
三日月形の形象は台東県のアイコンに採用されている。
 
イメージ 4
石柱に使用された粘板岩の移入経路。
台東市の北にある鹿野台地の中央山脈側の奥地に産地があり、卑南大渓の河川を利用して、卑南遺跡東の川岸まで運搬したと考えられる。
卑南文化の人々が聖地とした都蘭山は鹿野台地東の海岸山脈にそびえる標高1190mの山で、現在もプユマ(卑南)族の聖地である。
 
イメージ 5
展望台からの眺望。卑南文化公園。
展示館の北西の高台にあり、台東市街地の先に太平洋を望む。都蘭山も見えるという。
展望台の下に出土したという箱式石棺を捜すが見つからず。石棺内の人骨の頭は南に、足は都蘭山の方向に向いていた。
 
イメージ 6
プユマ族家屋。野外展示。
展示館北の林の中にある。
 
イメージ 7
プユマ族家屋。説明。
 
イメージ 8
プユマ族家屋。平面図。
 
イメージ 9
プユマ族家屋。内部。
 
イメージ 10
プユマ族家屋。内部。
 
イメージ 11
プユマ族家屋。内部。
 
イメージ 12
プユマ族少年会所。
 
イメージ 13
芝生公園。
左の木にはブランコが備えられている。
 
イメージ 14
月形石柱。
文化公園東端の保存現場へ戻り、北西の道路橋を渡り、小公園の真ん中にある月形石柱を眺めた。穿孔部が欠けて三日月状になっており、印象的な姿をしている。
 
国立台湾史前文化博物館本館は康楽駅近くにあり、台東駅発1250分のローカル列車を逃すと、タクシーで行かざるを得なくなる。この時点で1235分なので、小走りで台東駅へ戻り、何とか列車に間に合った。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 1170

Trending Articles