2017年10月6日(金)。
細い麻糸で編み込んだ巾着型の背負い袋。さまざまな物を入れて持ち歩く。老人は大好きなビンロウを入れていることが多い。
定住初期は集落に家畜が少なかったため、タオ族はヤギの角を家中に掛けることで冨を誇示した。
人型の櫛は男女とも使用する。長い柄のついた櫛は凝ったデザインで、当時の貴族が外見の美しさを重視したことを示す。
連杯は二人が同時に飲む酒杯である。華やかな蛇の文様が彫られ、祭礼で使用される。よく見られるものは杯が2個付いたもので、杯が1個のものもある。
取っ手が2つあるものは頭目用で、1つのものは祈祷師の祈祷道具である。
頭目や貴族にのみ許された花模様を彫刻した枕。
パイワン族・ルカイ族の身分社会では木彫、石刻、彩色絵などの工芸は、みな貴族に奉仕するための技芸である。これらの人形には祖先への崇敬の念が込められている。
パイワン族は身分社会で、身分は世襲される。屋敷の宗柱(主柱、中柱)は祖霊や家の守護神が留まるところである。
分家や家の新築のさいは、長子がこの柱を相続し、代々の家督相続の正当性を示す。主柱は、祖先のイメージに基づいて石板や木に彫られ、祖先への崇拝を示す。
屋敷の中でも神聖な場所である。
クナナウ社集落の頭目の家の前庭に設けられた祭壇に立っていた石柱である。人像は祖先が名のある貴族であったことを、人頭はパイワン群の祖先への崇拝と保護を象徴している。
この柱の天辺には敵の首を掛けるための窪みがある。