2017年10月10日(火)。
台湾最大の日本式官舎建築群である檜意森活村のバス停は北門駅となる。
関子嶺温泉からバスに乗り13時ごろ嘉義駅北行きバス停で下車した。ここのバス停は詳しい行き先、停留所の案内がない。北門駅に停車するバスは嘉義公園行きしかないのかと思って、嘉義公園行きのバスに乗って、北門駅バス停で下車し、時刻表を見ると、頻繁に出ていた渓心寮や梅山行きなどの北行きバスはすべて北門駅を経由していた。
嘉義のバス会社は嘉義県公車と嘉義客運の2社がある。翌日、富安宮へ行くため、朴子バス停へ行ったとき、2社のバス停が数㎞離れていて困惑する破目になった。
林森東路という大通りの横にある。市街地の真ん中にあるのは意外な感じを受ける。
阿里山森林鉄道の北門駅は、阿里山森林鉄道の起点駅にあたり、日本統治時代から鉄道輸送した木材を集散する場所で、周辺は木材及び製材産業が発展し、「檜町」という名の賑やかな集落が形成されていた。
当時林業関連の仕事に携わった人たちの宿舎28棟は、1914年~1944年の間に建設された木造建築物で、長年放置され荒廃していたが、2005年に嘉義市定古蹟及び歴史建築に登録され、嘉義市政府の保存修復作業のもと、4億元の修復費と4年の歳月をかけて2014年に台湾で初めての森林文化園区となる「檜意森活村」として再開発された。
約1万坪の広さの敷地内は6つ(文創市集、在地有禮、生活創藝、時光特區、好飲好食、藝文展覽)のエリアに分かれている。
宿舎は1棟二戸建てが最も多かった。木造黒瓦の屋根で、外壁は木舞壁。居間、客間、食事場は夜には寝室となり多用途に使われた。
復元にあたり、障子と襖の違いや沓脱石の扱いで誤解が生じたらしい。
共通しているのは、どの建物も阿里山で伐採したヒノキ造りで、改修にあたっては、屋根瓦など日本から輸入した素材も多く使われた。
1931年の甲子園で準優勝した嘉義農林野球部のストーリーを題材にした映画「KANO」のロケ地になり、関連資料が展示されている。
日本式官舎群から通りを隔てた東側にある。1914年ごろに台湾総督府営林局の娯楽レクリエーション施設として建設された。17世紀の英国建築様式が採用されている。
現在では、竹跡館として、竹を使ったアートや楽器、身近な生活用品など多彩な竹製品の展示販売所になっている。このときは内部に入れなかった。
営林局関係者の宿泊所。現在は福義軒としてビスケットやスイーツを販売している。
部屋には等級があり、高級者用には書院造りの部屋が設けられていた。
大浴場跡にある観光案内所で翌日見学する予定の嘉義農林の後身である嘉義大学へのアクセスなどを聞いた。
このあと大通りを渡って、北門駅に向かい、阿里山森林鉄道車庫園区でSLなどの車両を見学した。