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あきれる名古屋市の文化行政 名古屋ボストン美術館跡地問題

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018108日付け中日新聞 「夢は描けたか 閉館 名古屋ボストン」下 宙に浮く跡地
 
記事を読んであきれた。名古屋はバカにされても仕方がない。
文化不毛の地を象徴する出来事だ。
名古屋ボストン美術館の跡地はビルの35階部分に相当しているが、建築基準法の特例により、商業施設への転用ができず、展示施設として用途しかない、ということを今年の3月に名古屋市がようやく把握したというのだ。
 
9月上旬の記者会見で、ビルの家主である名古屋市の河村市長は「責任は誰もとらんでしょう」と他人事のように笑い飛ばした、という。誘致をした名古屋財界は跡地利用に無関心。
 
美術館が入居する建物を所有する名古屋市は跡地利用を模索しているが、美術館以外に用途変更できないなど課題があり、新たな事業者の公募が遅れている。
 
2018/6/26日本経済新聞。
名古屋市は26日の市議会で、10月に閉館予定の名古屋ボストン美術館(同市中区)の跡地利用の提案募集を7月末に始める方針を示した。公募条件の説明会や現地見学会も開催して国内外の民間事業者から募集。有識者の協議を経て、年内にも事業者を選びたい考え。
 
同美術館は金山駅前の「金山南ビル」35階に入居する。展示施設でない用途には数十億円規模の工事が必要で、市は美術館や博物館としての跡地利用を想定している。ただ市が2月に中部地域の事業者98社にアンケートしたところ、こうした利用希望はなかった。
 
同美術館は1999年にオープン。名古屋国際芸術文化交流財団が運営し、米ボストン美術館から借り受けた絵画などを展示してきた。入場者の低迷で赤字が続き、2016年に閉館を決定。市は同館にこれまで約62億円を拠出したが、30億円以上が回収できない見通しという。
 
200389日付12面『朝日新聞(夕刊)』。
美術館運営・管理学の岩淵潤子は、朝日新聞の取材に応じ、名古屋ボストン美術館の姿勢を批判して次のように述べた。「美術館は入場料収入だけで賄える施設ではありません。開館時すでに不況で、これほど不平等な契約では赤字拡大は予測できたはず。美術館は一度つくったら続ける義務があるとの考えが無かったのかと疑いたくなります」。
学芸部の廃止については、「運営する財団がハコさえあればいいと表明したわけで、美術館は学芸員がつくるものだという発想が無い。施設の根幹に関わる問題です」と述べた。「名古屋ボストン美術館閉館へ 文化資源生かす観客育たず-静岡文化芸術大・岩淵潤子助教授に聞く」
 
 
文化行政については、愛知県・名古屋市はまったく後進地区。
生産性がないからと考えて、人もカネも使わない土地柄。
私は35年ほど前からそうではないと主張してきたのだが。
当時、北村想、なぞなぞ商会、センチメンタル・シティ・ロマンスを例に挙げて、もっと活用して育てろと主張したのだが、大金で芸文センターなどという箱ものを作ってカネを費消してしまった。
現在でも、美術・音楽・演劇で育てるような人材はいるのではないか。具体的には知らないが。
 
跡地は現代美術でもなんなり美術展の会場でいい。トリエンナーレの優秀作品のパーマネント展示会場でもいいではないか。赤瀬川原平記念現代美術館とか。
名古屋市美術館・愛知県美術館の収蔵品で常設展示していない作品などいくらでも展示できるはずだ。
高額な展示ケースを無料で払い下げたという記事もあったが、返してもらえ。

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